ぎっくり腰の裏に潜む“脳の反応”とは。
【結論】ストレスは脳の反応を通じて筋肉を緊張させ、ぎっくり腰のリスクを高める
ストレスが、実は「脳 → 自律神経 → 筋肉」という流れで腰のトラブルを引き起こしやすくしていることをご存じでしょうか。
整体師として多くの方の身体を見てきましたが、ぎっくり腰を経験した方の多くが「直前に強いストレスがあった」と話されます。
ストレスと腰痛は無関係に見えて、実は深くつながっています。

ストレスが脳に与える影響とは?
ストレスを感じると、脳の「扁桃体(へんとうたい)」が反応します。
扁桃体は危険を察知するセンサーのような役割を持ち、ストレスを“脅威”と判断すると、自律神経のうち「交感神経」を優位にします。
●交感神経が優位になると…
- 筋肉が緊張しやすくなる
- 呼吸が浅くなる
- 血流が低下しやすくなる
- 身体が“戦闘モード”に入る
この状態が続くと、腰まわりの筋肉も常に力が入りやすくなり、疲労が蓄積しやすくなります。
脳の反応が“トリガーポイント”を作りやすくする理由
筋肉が緊張し続けると、筋繊維の一部に血流不足が起きます。
この血流不足が続くと、筋肉の中に「トリガーポイント」と呼ばれる硬いしこりが生まれます。
●トリガーポイントの特徴
- 押すと痛みが広がる
- 離れた場所にまで響く
- 動作の瞬間に痛みを引き起こしやすい
腰の痛みでも、実際にはお尻や背中のトリガーポイントが関係しているケースは非常に多いです。
ストレス → 脳の反応 → 自律神経の乱れ → 筋肉の緊張 → トリガーポイント形成
この流れが、ぎっくり腰の“土台”を作ってしまうのです。
ぎっくり腰になりやすい“脳と生活習慣の関係”
整体院でお話を伺っていると、次のような共通点が見えてきます。
●1. マルチタスクによる脳疲労
仕事・家庭・スマホの通知…脳が休まる時間が少ない。
●2. 睡眠不足
脳の回復が追いつかず、自律神経が乱れやすい。
●3. 長時間の座位
脳は「動かない=省エネモード」と判断し、筋肉の血流が低下。
●4. 我慢する性格
痛みや疲労を脳が“危険信号”として処理しにくくなる。
これらが積み重なると、ぎっくり腰のリスクはさらに高まります。

今日からできる“脳と腰を守る”セルフケア
整体師として、脳と筋肉の両方にアプローチできる方法を3つ紹介します。
●1. 1分間の深呼吸
深い呼吸は副交感神経を優位にし、筋肉の緊張をゆるめます。
●2. 1時間に1回の立ち上がり
脳に「動いている」と認識させるだけで血流が改善します。
●3. お尻の筋肉を軽くほぐす
腰のトリガーポイントの負担を減らす効果が期待できます。
まとめ
ストレスは“気持ちの問題”ではなく、脳の反応を通じて身体に影響を与えます。
脳の反応を理解しておくことで、ぎっくり腰の予防にもつながります。
あなたの身体は、あなたが思っている以上にストレスの影響を受けています。
無理を重ねる前に、少しだけ自分の身体と向き合ってみてください。








