関節の仕組み

- update更新日 : 2019年05月31日
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骨格についている筋肉は全身の「関節」を動かすためにあります。さらに、それぞれの関節の動きには、発揮される力を強くしたり弱くしたりする「テコ」の仕組みがうまく作用して動いているのです。

その「テコ」を使った関節の仕組みを解説して参ります。

  1. 筋肉の起始と停止
  2. 関節を動かすテコの仕組みとは?
  3. 関節トルクについて
  4. まとめ

1、筋肉の起始と停止

筋肉は縮む方向に力を発揮して、その力が腱(筋肉が骨に付着する部分)を伝って骨を引っ張る事で関節の運動が起こります。

体の中心に近い方の付着部分を「起始」と読んだり、体の先端の方の付着部分を「停止」と呼んだりします。

それに対し、筋肉の中央で盛り上がる部分を「筋腹」と呼びます。

2、関節を動かすテコの仕組みとは?

力点・支点・作用点でレバーを動かす仕組みを「テコ」と呼びます。

人間のあらゆる関節はこの「テコ」の仕組みで動いています。

テコには、力で得する(距離で損する)「力型テコ」と、距離で得する(力で損する)「距離型テコ」があります。

人間の関節は典型的な「距離型テコ」で、力点が作用点よりも支点に近い(テコの力が小さい)ため、少しの筋収縮でも作用点の負荷を長い距離動かせる代わりに、大きな力を使わなければなりません。

 

3、関節トルクについて

テコの仕組みにおいては、筋張力が力点(停止部)を引く力によって、支点(関節)を軸にレバー(腕)を回転させる力が生じる。レバーに生じる回転力のことを「関節トルク」という。

つまり、筋張力がそのまま外部へ発揮されるのではなく、関節トルクを生じさせることにより、レバーを通じて作用点が外に力を発揮する状態になる。

なお、テコの仕組みにおける支点と力点の距離をモーメントアームといいます。

筋肉のモーメントアームが大きくなるほど、同じ筋張力でも関節トルクは大きくななります。

すなわち、発揮される力では少し有利になりますが、その分、負荷を持ち上げるのに、長い距離を収縮する必要性が生じます。

4、まとめ

何気なく体を動かしていても、「テコ」の力がしっかり使われているんですね。

体ってよくできていますねー!!
身体に感謝です。                                      山崎